イリ・キリアンによる振付の3つの映像は、どれも野心的で革新的な表現と、古典的な舞踊を見事にミックスさせた創造的な、まさに「コンテンポラリー・ダンス」の代表作と言えるものです。 『ベラ・フィギュラ』はバロック音楽を効果的に用いた作品で、赤いスカートを身につけたダンサーたちが夢幻的に舞い踊ります。「何食わぬ顔で」という意味のタイトル通り、日々の現実と幻想の間に横たわる闇を感じさせる不思議なダンスです。「落下する夢の中で肋骨を折って目を覚ます感じ」とキリアンが語る感覚をお楽しみください。 『スリープレス』はモーツァルトのアダージョをバックに、舞台の背景に設置されたカーテンの間から、次々と現れては消えて行く若き肉体。時には一人で、時には団体で、音と一体となった動きを見せてくれます。何を象徴しているのか、考えているだけで気分は迷宮に。 『バースデイ』もモーツァルトの音楽を用いた舞台。ユーモラスな動きの中にひそむ悲劇性、これは「生」と「死」の関係性にも似て、対極にありながらも隣接しているもの。まずは大笑いして、それからこの舞踊にひそむ深遠にも思いを馳せてください。
直輸入Blu-ray、本編92分+特典映像36分 ※日本語字幕はありません
【収録作品】
■ベラ・フィギュラ
音楽:ルーカス・フォス、ペルゴレージ、マルチェッロ、ヴィヴァルディ、トレッリ
映像ディレクター:ハンス・フルシャー
■スリープレス
音楽:ディルク・ハウブリヒ(モーツァルト:アダージョ ハ短調 K.617による)
映像ディレクター:ハンス・フルシャー
■バースデイ
音楽:モーツァルトの作品
ディレクター:ペトラ・ラタスター=チスヒ、ペーター・ラタスター
振付:イリ・キリアン
【特典映像】 字幕:独・仏・西・伊・蘭
キリアンによる3作品へのイントロダクション